エネルギーの使い道
ヘルメットを抱え、外に出ると
うわ、やば。最近では珍しい風景。
迷彩柄にくだけた服装。
ヤンキーな中学生、男女5人。
アスファルトの地面に座り込んでいる。
俺はここに居るんだぜ!
俺に注目すれよ!わらわら。
私も居るわよ。見な、あたいを!せやせや。
恐るべし!彼らから発せられる、負のエネルギー!
気配を消して、ベスパに近づきキックするも
なかなかエンジンがかかってくれない!
ベスパ:最近かまってくれないのね。もお!(イタリヤ語)
僕 :ごめんよ、最近風邪ひいちゃって。 電車だったし…
ベスパ:いつも言い訳ね、仕事と私どっちが……(もちろん、イタリヤ語)
僕とベスパの内輪喧嘩に気がついた少年、少女。
眉毛の無い目がこちらを向いている。
負のエネルギーの銃口がこちらに向いてきたのが判る。
見るなコラ!座ってないで手伝え!くそガキ!
そのエネルギーをベスパの起動に使わせろ!(こころの声)
何度かのキック後、やっと エンジン始動!
ブルルルルル~ パンパンパンパン。
その音とともに、ヤンキー全員の銃口、照準完了!
僕に向けられている!
やられるう。
目を合わさぬよう、眉なしの前を横切る僕と不機嫌なベスパ。白い煙、モクモクだ!
鈴鹿F1全盛、スタンド席の客の様に右から左へ首をスライドさせる眉なし達。
ガン見である。
なに見てんだ!コラ!
義務教育中だろ、オラ!
ゆとり教育世代だろーがぁ!と、
こころの声とともに、スピードをあげる僕がいたのだった。
もったいない、そのエネルギー。
エコで使えって。
南極のペンギンも怒ってるっちゅーねん。
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